高田時雄主編《敦煌寫本研究年報》第01-10號(2007-2016)總目
高田時雄主編《敦煌寫本研究年報》
第01-10號(2007-2016)總目
太史政/整理
注 記
この『敦煌寫本研究年報』は京都大學人文科學研究所の共同研究班「西陲發現中國中世寫本研究」班の報告である。共同研究の報告書は慣例として一定の研究期間終了後に刊行されることになっているが、本研究班では新しい試みとして毎年度の末に「年報」の形式で研究成果の報告を行うことにした。もちろん少しでも早く成果を學界に屆けようとしてのことである。大方の好意あるご支持をお願いしたい。また「敦煌寫本」を誌名に掲げたのは最も一般に受け容れやすい名辭を選擇したに過ぎず、吐魯番ほか新疆各地で發見される寫本をも視野に入れていることは當然である。
第01號(2007)
李滂と白堅――李盛鐸舊藏敦煌寫本日本流入の背景/高田時雄1
中央研究院歴史語言研究所傅斯年圖書館藏「敦煌文獻」漢文部分敍録補/齋藤智寛27
敦煌研究院藏「北魏敦煌鎮軍官籍簿」(敦研068 號)について/山口正晃53
『格式律令事類』殘卷の發見と唐代法典研究――俄藏敦煌文獻ДХ.03558 およびДХ.06521 について/辻正博81
唐代喪服儀禮の一斑――書儀に見える「禫」をめぐって/永田知之91
敦煌本『續集古今佛道論衡』と『漢法本内傳』の僞作とについて/米田健志119
敦煌尼僧関係文書管見/松浦典弘137
吐魯番出土的唐代唯識學文獻小考/王丁145
吐蕃支配下敦煌の納入寄進用リスト――IOL Tib J 575、1357(A)(B)の紹介/岩尾一志165
敦煌・吐魯番文獻圖録・目録集覽稿(1) /山本孝子191
第02號(2008)
敦煌石窟畫塑材料中的麵粉和油/高啓安1
『梵網經』と密敎――S.2272V「金剛界心印儀」の翻刻紹介にちなんで/齋藤智寛23
宋代社會における『佛說天地八陽神呪經』の受容について――P.3759から見えるもの/玄幸子47
A 10th centurymanuscript from Dunhuang concerning the Gantong monastery at Liangzhou / ImreGalambos 63
長興四年中興殿應聖節講經文(P.3808)をめぐる問題について/松浦典弘83
『現在十方千五百佛名竝雜佛同號』小考――「佛名經類」の發展過程と關連して/山口正晃91
『文場秀句』小考――「蒙書」と類書と作詩文指南書の間/永田知之111
「侯侍郎直諫表」と書儀――ДХ.01698 について/山本孝子135
吐魯番アスターナ出土「景龍三年十一月南郊赦文」殘片小考/辻正博153
フランス國立圖書館所藏のナム語文獻/池田巧165
美國哥倫比亞大學東亞圖書館所藏敦煌文獻小考/余欣177
李滂と白堅・補遺/高田時雄185
敦煌・吐魯番文獻圖録・目録集覽稿(2)/山本孝子191
第03號(2009)
敦煌應用文書――齋會文本之整理和研究/王三慶1
敦煌:晚唐五代中外文化交融與碰撞/鄭炳林11
從聚落到郷里――敦煌等地胡人集團的社會變遷/榮新江25
『杜家立成雜書要略』初探――敦煌書儀等との比較を通して/永田知之37
釋“驢騣”:一道唐代名饌的考察――兼論雄性生殖器的食用/高啓安59
敦煌本『賢劫千佛名經』について/山口正晃79
重繪孩提時代――追尋兒童在中古敦煌歷史上的踪跡(嬰戲篇)/余欣103
中村不折舊藏『勾道興撰搜神記』紙背文獻について/玄幸子115
西陲發現淮南子時則訓小考/藤井律之133
敦煌・吐魯番文獻圖録・目録集覽稿(3)/山本孝子147
第04號(2010)
藏經音義の敦煌吐魯番本と高麗藏/高田時雄1
《敦煌變文集》〈下女夫詞〉的整理兼論其與「咒願文壹本」、「障車文」、「驅儺文」、「上梁文」之關涉問題/王三慶15
敦煌吐魯番文書中三等次供食問題研究/高啓安35
唐宋時期敦煌土貢考/余欣81
《俄藏敦煌文獻》中的西夏科舉“論”稿考――簡論唐宋西夏的科舉試論/金瀅坤101
書儀と詩格――變容する詩文のマニュアルとして/永田知之119
敦煌書儀中的“四海範文”考論/山本孝子141
唐代西州における群牧と馬の賣買/中田裕子163
古代チベットの長さの單位:mda’ とsormo/岩尾一史181
AnotherHungarian looting China’s treasures? Sir Aurel Stein, Lajos Ligeti and a case ofmistaken identity / Imre GALAMBOS 195
スタイン地圖と衞星畫像を用いたタリム盆地の遺跡同定手法と探檢隊考古調査地の解明/西村陽子・北本朝展209
第05號(2011)
李盛鐸舊藏寫本《驛程記》初探/高田時雄1
敦煌占卜文書中的鬼神信仰研究/劉永明15
敦煌占怪書「百恠圖」考――杏雨書屋敦煌秘笈本とフランス國立圖書館藏本の關係を中心に/岩本篤志65
羽039V を中心とした變文資料の再檢討/玄幸子81
唐代敦煌縣勘印簿羽061, BD11177, BD11178, BD11180 小考/赤木崇敏95
吐魯番出土儒家經籍殘卷考異/石立善109
ДХ17449「夾注本黃石公三略」小考/藤井律之115
敦煌本《受八關齋戒文》寫本の基礎的研究/荒見泰史129
『國清百録』管窺――書札文定型化の資料として/永田知之151
『十方千五百佛名經』全文復元の試み/山口正晃177
チベット支配初期の敦煌史に關する新史料――IOL Tib J 915とIOL Tib J 292(B)/岩尾一史213
僧尼書儀に關する二、三の問題――敦煌發見の吉凶書儀を中心として/山本孝子225
寫經題記所反映的古人病患理念――以敦煌寫經爲中心/趙青山245
「金剛醜女縁」寫本の基礎的研究/高井龍257
第06號(2012)
新出の行瑫『内典隨凾音疏』に關する小注/高田時雄1
“見之悲傷、念之在心”――道教の唱導をめぐって/遊佐昇13
敦煌の喪葬儀禮と唱導/荒見泰史27
敦煌發現の宮廷寫經について/大西磨希子41
河西高臺出土的幾件前涼、前秦時期墓葬文書/郭永利67
敦煌寫本中の『法苑珠林』と『諸經要集』/本井牧子81
羽53「呉安君分家契」について――家産相続をめぐる一つの事例/山口正晃99
和製類書所引《說苑》小考/藤井律之117
大英博物館藏甲戌年四月沙州妻鄧慶連致肅州僧李保祐狀/坂尻彰宏155
書儀の普及と利用――内外族書儀と家書の關係を中心に/山本孝子169
敦煌本「祇園因由記」考――9、10 世紀の敦煌講唱文藝の發展に關する一考察/高井龍193
陳寅恪論及敦煌文獻雜記――利用經路を中心に/永田知之215
敦煌文書における紛れ込み問題覺書/岩尾一史239
敦煌・トルファン出土唐代法制文獻研究の現在/辻正博249
伯編敦煌文獻目錄羅譯本考/蔡淵迪273
李滂と白堅(再補)/高田時雄283
第07號(2013)
特集「敦煌寫本と日本古寫本」
從聖武天皇《雜集》的整理研究兼論其與敦煌文獻之關涉/王三慶1
論日本藏敦煌寫本及古寫經靈驗記的價値/鄭阿財23
敦煌《妙法蓮華經講經文》(普門品)殘卷新論/朱鳳玉51
敦煌講經文類と『東大寺諷誦文稿』より見た講經に於ける孝子譚の宣唱/荒見泰史69
『琉璃堂墨客圖』覺書――「句圖」・詩人番付と日本傳存資料/永田知之91
敦煌遺書《比丘含注戒本》之基礎研究――寫本系統與成書年代/定源(王招國)113
正倉院藏『王勃詩序』中の「秋日登洪府滕王閣餞別序」について/道坂昭廣149
《華林遍略》乎?《修文殿御覽》乎?――敦煌寫本P.2526 號新探/劉安志167
『閻羅王授記經』寫經考――天堂へのパスポート/玄幸子203
西方淨土變の白描畫:Stein painting 76, P.2671V の解釋について/大西磨希子219
甲午年五月十五日陰家婢子小娘子榮進客目/赤木崇敏241
古代チベット帝國の敦煌支配と寺領――Or.8210/S.2228 の檢討を中心に/岩尾一史267
ハコを用いた封緘方法――敦煌書儀による一考察/山本孝子281
羽094R「(擬)天台智者大師智顗別傳」初探/佐藤礼子297
舜の舌による瞽叟開眼故事の流布について/高井龍313
敦煌本讚文類小考――唱導、俗講、變文との關わりより/徐銘333
書道博物館藏吐魯番出土『左傳』服虔注殘卷について/白石將人347
敦煌吐魯番學からみた東アジア博物學——書評:余欣『中古異相――寫本時代的學術、信仰與社會』/岩本篤志361
第08號(2014)
前涼・張駿の行政區畫改編と涼州・建康郡の設置――改編年次に係わる司馬光の見解と考古資料による新見解/白須淨眞1
中國古代“死而復生”故事的類型與演變/王晶波19
二月八日の出家踰城と敦煌の法會、唱導/荒見泰史31
公主君者者の手紙――S.2241 の受信者・發信者・背景について/坂尻彰宏47
聖語藏の『寶雨經』――則天文字の一資料/大西磨希子69
陳寅恪論及敦煌文獻續記――遺墨「敦煌研究」と講義「敦煌小說選讀」/永田知之83
五胡十六國覇史輯佚補遺/藤井律之105
S.1519V「寺院收藏文獻目録(擬)」に見る10 世紀敦煌の講唱體文獻/高井龍145
公私書札禮と社會秩序――書儀に見る〈おおやけ〉と〈わたくし〉/山本孝子167
敦煌本「七七齋」資料再考――その齋會のあり方を兼ねて/徐銘181
《敦煌秘笈》部分佛教與道教文書定名/呂德廷195
再論「吐蕃論董勃藏修伽藍功德記」――羽689 の分析を中心に/岩尾一史205
李滂と白堅(三補)/高田時雄217
第09號(2015)
日藏敦煌遺書の來源と眞僞問題/高田時雄1
佛教儀禮の構造と文體/荒見泰史19
五月一日經『寶雨經』餘滴/大西磨希子39
『文場秀句』補說――『敦煌秘笈』羽072 と『和漢朗詠集私注』/永田知之57
Ф96「雙恩記」寫本の基礎的研究――特に各卷の寫本の相違に着目して/高井龍73
敦煌發見の書簡文に見える「諮」――羽071「太太與阿耶、阿叔書」の書式に關聯して/山本孝子93
道液維摩疏の受容を示す一寫本――羽094R と北大藏D245 について/佐藤礼子111
從中原到敦煌――《秦婦吟》傳播原委新探/田衛衛131
日本傳存『王勃集』殘卷景印覺書/道坂昭廣147
敦煌莫高窟とT 型題字枠再論/岩尾一史163
第10號(2016)
第一分冊
關於構建敦煌學史的若干思考/柴劍虹1
《中國國家圖書館藏敦煌遺書總目錄》的編纂/方廣錩9
散藏敦煌遺書所見題跋輯錄與研究――以許承堯舊藏題跋為例/朱鳳玉21
敦煌寫本中形近字同形手書舉例/郝春文、王曉燕35
敦煌《八陽經》殘卷續綴/張涌泉、羅慕君47
羅振玉舊藏『新定書儀鏡』斷片の綴合/山口正晃69
敦煌本玉篇の第三殘片/高田時雄89
敦煌本『文心雕龍』研究事始――初期敦煌學の一齣/永田知之95
凶儀における「短封」の使用――唐・五代期における書簡文の變遷/山本孝子109
變文資料を中心とする中國口語史研究再檢討/玄幸子125
P.4524「降魔變畫巻(擬)」考/髙井龍135
敦煌佛教齋會文獻「啟請文」的神靈系統及相關問題/王三慶149
敦煌禮懺多重網絡的建構/汪娟155
敦煌唱導資料の綜合的研究總序/荒見泰史169
日本敦煌變文研究的問題意識與貢獻/鄭阿財177
敦煌文獻中的護產信仰研究/梁麗玲189
道敎の俗講に見られる劇場空閒/遊佐昇205
古靈寶經戒律思想的發展脈絡/劉屹219
《大道通玄要》之卷數、品題及引經問題試議/周西波231
第二分冊
「補史」から「再構築」へ――敦煌トルファン文書と中國中世史硏究/榮新江243
中國古代佛教三寶供養與“經像瘞埋”――兼談敦煌莫高窟藏經洞的封閉原因/張先堂253
敦煌文獻中的唐太宗/波波娃275
曹氏歸義軍節度使時代の敦煌石窟と供養人像/赤木崇敏285
三つの索勳像――供養人像からみた歸義軍史/坂尻彰宏309
P3899v 馬社文書に關する諸問題/速水大327
9 世紀の歸義軍政權と伊州――Pelliot tibétain1109 を中心に/岩尾一史341
漢語文獻におけるコータン(于闐)王族の姓氏――出土文獻と編纂史料による再檢討/齊藤達也357
ウイグル文慈恩宗文獻「大唐三藏行跡讚」/橘堂晃一371
敦煌本脈書小考――ロシア藏文獻と『平脈略例』を中心に/岩本篤志387
敦煌寫本本草と古代日本の本草――『本草和名』の歴史的意義/丸山裕美子399
唐代水利法律與西域水利法律條文的運用/李方413
唐代における倚坐形彌勒佛の流布と武則天/大西磨希子423
唐代寫本における避諱と則天文字の使用――P.5523 recto の書寫年代について/辻正博437
《唐雲麾將軍敦煌曹懷直墓誌銘》考釋――兼論敦煌曹氏與曹氏歸義軍的族屬/魏迎春449
關於豆腐歷史的另類思考――以一條敦煌史料為線索/高啟安467
1908(明治41)年のスヴェン・ヘディンの來日とその新資料――内閣・外務省記錄への新視點もかねて/白須淨眞477
Scribbles on the Verso of Manuscripts Written by LayStudents in Dunhuang / Imre Galambos 497
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